うーん、前作の出来に比べると、ちょっと劣る気がする…
速読気味に読んでいるのですが、過去と現在の話が飛び交い、現在も2箇所で同時進行していて、読みにくいところがある。
それから、話を大きくふくらませてしまったと感じる。魂が幽体離脱したり、輪廻転生的な出会いがあったりと。ファンタジー世界だからどんな風にでも話を広げられるとことはできるのだけれど、それだけにやり過ぎるとリアリティを失ってしまう。
夢をテーマにして、現実から逃れたい思いを持っている人が夢を見続けるというアイディアはよかった。こういうのは、深く考えた人でないとうまく扱えないテーマだと思う。
さて、新潮文庫シリーズはここでおしまい。続きは、児童文学でしか読むことが出来ません。作者の手を離れて勝手に動き出したような登場人物達のその後が気になります。買ってみようかな。