小学4年生だった私に、大人の世界をちょっとかいま見させてくれたガンダム。今読み返すと、恋愛関係についての理解がすっぽりと抜け落ちていることに気がつく。
そういう面では、ミライ・ヤシマを前にした3人の男の行動が見どころ。
一人目は、不器用で、うじうじとしているブライト艦長。かっこ悪い。
二人目は、お坊ちゃん育ちのカムラン・ブルーム。親が決めた許嫁ミライとの再開を単純に喜ぶも、行き違いを感じ、状況を打開するために、命をかけて戦場での水先案内人を申し出る。結果的に、その申し出は、ミライの心を掴むことができなかった。小学生の時は、ただの雑魚キャラとしか認識できなかったが、ふられた経験がある人ならば、彼に共感できるだろう。男らしい。
三人目は、暴力を使って物事を解決しようとするスレッガー中尉。これをワイルドとでもいうのか。この巻では、彼が一番美味しいところを持っていく。理不尽だ。
最後のコンスコン少将の無能さはお約束。
そして、アニメよりも表情の豊かなララァ・スンについては、先の展開が楽しみ。