一気読みした。ノウハウ本と言うより、自伝的要素が強いと感じた。
稼げるというタイトルに、品がないと感じる人もいるかもしれないが、成功した人が同業の後輩のために本音を話してくれるというのは、ありがたいことです。
はじめにの以下の言葉にはっとしました。
建物もそうですが、基礎がしっかりしていないと積み上げていくことはできません
他には、やっぱりバブル前の相続税は儲かったんだなぁ。これからの時代に、そんな大きな魚がいる釣り堀があるだろうか?
例えば、IT化というのは、ひとつの世の中の大きな流れだと思うけど、あまり商売チャンスというものではないと感じるし。でも、避けては通れない流れであって。
聞いた話だと、移転価格税制についての税務が、今、需要があるそうだ。ただし、そんなニッチなものは、監査法人系の大事務所じゃないと、手が出せない。その背景は、最近の中小企業からの税収は減少傾向で、大企業の納税額が増えているから、国税庁も好況な大企業に力を入れているという。在野の税理士が営業努力で大企業に食い込むのはなかなか難しいだろう。
軽い読み物だし、これを読んだだけで、稼げる税理士になれるほど甘くはないが、いろいろ考えるきっかけになる本でした。